省力化投資補助金カタログの探し方|対象のAI・ロボット製品を調べる

「人が採れないから、ロボットや自動化設備の導入を考えたい。補助金が使えるらしいが、どの製品が対象なのか分からない」——省力化投資補助金(カタログ注文型)を検討し始めた経営者の多くが、最初にここでつまずきます。この補助金は「カタログに載っている製品の中から選ぶ」方式のため、カタログの探し方さえ分かれば、検討は一気に前に進みます。この記事では、公式カタログの検索手順から、自社に合う製品の絞り込み方、カタログに無かった場合の代替ルートまでを順に整理します。
⏱ 忙しい人向け 3行まとめ
- カタログ注文型は事務局の公式サイトにある「製品カタログ」から製品を選んで申請する方式。掲載外の製品は対象にならない
- 探し方は「①公式カタログで検索 → ②業種・カテゴリで絞る → ③販売事業者に相談」の3ステップ。申請は販売事業者との共同申請なので、製品選び=パートナー選びでもある
- カタログに欲しい製品が無ければ、省力化投資補助金の一般型やデジタル化・AI導入補助金という別ルートがある。「カタログに無い=補助金が使えない」ではない
カタログ注文型とは|「選んで注文する」タイプの補助金
中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、人手不足に悩む中小企業がIoT・ロボットなどの省力化製品を導入する費用を補助する制度です。最大の特徴は、補助対象があらかじめ「製品カタログ」に登録された製品に限られること。事務局の審査を通った製品がカタログに掲載されており、その中から自社に合うものを選んで申請します。
自由に設備を選べない代わりに、事業計画の作り込み負担が比較的軽く、公募締切に縛られず随時申請できる(2026年8月時点)のが利点です。いわば「オーダーメイド」ではなく「カタログ通販」型の補助金です。
補助上限額は従業員数によって変わり、賃上げ要件を満たすと引き上げられます。2026年8月時点で公表されている内容は次のとおりです。
| 従業員数 | 補助上限(基本) | 賃上げ要件を達成した場合 |
|---|---|---|
| 5名以下 | 200万円 | 300万円 |
| 6〜20名 | 500万円 | 750万円 |
| 21名以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
補助率は1/2以下です。制度の内容・上限額・要件は公募回や年度で変わります。申請前に必ず公式サイトの最新情報を確認してください。
一般型との違いは別記事で
省力化投資補助金には、カタログから選ぶ「カタログ注文型」のほかに、自社に合わせたシステム・設備を計画して申請する「一般型」があります。どちらが自社向きかの判断は、関連記事「一般型とカタログ注文型の違い」で詳しく整理しています。
省力化投資補助金カタログの探し方|3ステップ
カタログは誰でも無料で見られます。難しい手続きは要りません。次の3ステップで進めましょう。
STEP1:公式サイトの「製品カタログ」を開く
検索エンジンで「省力化投資補助金 カタログ」と検索するか、事務局の公式サイト(shoryokuka.smrj.go.jp)にアクセスし、カタログ注文型のページから製品カタログの検索画面を開きます。類似の民間まとめサイトではなく、必ず事務局の公式カタログを見るのがポイントです(掲載製品・価格が最新とは限らないため)。
STEP2:業種・製品カテゴリで絞り込む
カタログでは製品が「製品カテゴリ」という単位で整理されています。まず自社の業種で使われるカテゴリを眺め、次に「どの作業の人手を減らしたいか」で候補を絞ります。この段階では細かい機能比較より、「この作業が減ったら何時間浮くか」で見るのがコツです。
STEP3:製品ページから販売事業者に相談する
カタログの各製品には、その製品を扱う販売事業者が登録されています。カタログ注文型は中小企業と販売事業者との共同申請が前提で、申請手続きも販売事業者のサポートを受けて進めます。気になる製品が見つかったら、見積もりと合わせて「省力化補助金を使いたい」と伝えて相談しましょう。
ここがポイント
カタログ注文型では、製品選びがそのまま「申請を一緒に進めるパートナー選び」になります。同じカテゴリの製品で迷ったら、機能だけでなく「補助金申請のサポート実績があるか」「導入後の保守対応はどうか」も販売事業者に確認しましょう。
どんな製品が載っているか|カテゴリの例
カタログには、人手不足の解消に効果があると認められた汎用製品が幅広く登録されています。一例を挙げると次のようなジャンルです。
🍽 飲食・食品系
スチームコンベクションオーブン、自動フライヤー、券売機・自動精算機、配膳ロボットなど
🧹 施設・店舗運営系
清掃ロボット、自動精算機など、店舗や施設の定型作業を代替する製品
🏭 製造・検査系
AI外観検査用の画像処理システム、工作機械用の自動ワーク交換装置など
🚁 点検・現場系
設備点検用の小型ドローンなど、危険・高所作業の省人化につながる製品
製品カテゴリは随時追加・更新されています。「前に見たとき無かったから」とあきらめず、検討のタイミングごとに最新のカタログを確認することをおすすめします。逆に、掲載製品が入れ替わる可能性もあるため、導入を決めたら早めに販売事業者へ相談するのが安全です。
カタログに欲しい製品が無いときの考え方
カタログを探しても、自社の課題に合う製品が見つからないことはあります。その場合でも、補助金でのAI・省力化投資をあきらめる必要はありません。主な代替ルートは次の2つです。
カタログに縛られず、自社の業務に合わせたオーダーメイドの設備・システム投資を計画して申請するルート。補助上限が大きい一方、事業計画の作り込みが必要で、公募回ごとの締切がある。
業務ソフトやAIツールなど、ITツールの導入に向いたルート。SaaS型のAIサービスや業務システムを入れたい場合はこちらが候補になる。
ざっくり言うと、「機械・ロボットならまずカタログ→無ければ一般型」「ソフトウェア・AIツールならデジタル化・AI導入補助金」という整理です。どの制度が合うかは投資の内容と規模で変わるため、詳しくは関連記事の完全ガイドをご覧ください。いずれの制度も公募状況・要件は変わります。最新は各公式サイトでの確認をお願いします。
申請前のチェックリスト
- 公式サイトの製品カタログで、自社の業種に関係するカテゴリを一通り見たか
- 減らしたい作業と「浮く時間」を書き出したか(製品選びの物差しになる)
- 候補製品の販売事業者に、補助金利用の前提で見積もり・申請サポートを相談したか
- 自社の従業員数での補助上限と、賃上げ要件を使うかどうかを確認したか
- gBizIDプライム(電子申請に必要なID)を取得済みか。未取得なら早めに手続きを始めたか
つまずきポイント
「製品ありき」で選んで、現場に合わなかった
カタログを眺めていると「せっかくだから大きい設備を」と補助上限に合わせた製品選びになりがちです。しかし補助金が出ても自己負担は残りますし、現場のオペレーションに合わない設備は使われなくなります。「どの作業を・週何時間減らしたいか」を先に決めてからカタログを見る、という順番を崩さないことが失敗回避の一番のコツです。
販売事業者への相談が遅れて、導入時期がずれ込んだ
カタログ注文型は共同申請のため、自社だけでは申請を完結できません。繁忙期前に導入したいなど時期の希望がある場合は、交付決定までの審査期間と納品リードタイムを逆算して、早めに販売事業者へ声をかけましょう。補助金は原則「交付決定前の発注・購入は対象外」なので、フライング発注にも注意が必要です。
よくある質問
Q. カタログはどこで見られますか?費用はかかりますか?
A. 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の事務局公式サイトで、誰でも無料で閲覧・検索できます。会員登録なども不要です。製品は随時追加されるため、検討のたびに最新のカタログを確認してください。
Q. カタログに載っていない製品を補助対象にできますか?
A. カタログ注文型では対象になりません。ただし、自社に合わせた設備・システムを計画して申請する「一般型」や、ITツール向けの「デジタル化・AI導入補助金」など別の制度が使える場合があります。投資内容に合わせてルートを選びましょう。
Q. 申請は自社だけでできますか?
A. カタログ注文型は、製品を扱う販売事業者との共同申請が前提です。申請手続きは販売事業者のサポートを受けながら進められるため、補助金申請が初めての会社でも取り組みやすい仕組みになっています。まずは候補製品の販売事業者に相談するところから始めてください。
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